これまでの東北は、日本全体が欧米へのキャッチアップを目標に突き進む中で、自らの個性を伸ばすというよりも、ひたすら中央をみることで発展を急ぐ軌跡をたどってきました。しかし、現在の日本は、急激な高度成長の代償としてさまざまな弊害が生じています。21世紀は、大量生産・大量消費から、循環型社会、ゼロエミッションを求める時代へ、中央集権体制から地方、民主導の時代への変化に対応し、諸問題の解決に英知を結集しなければならないときです。これは同時に、これまでの工業化・都市化の20世紀文明の中で後塵を拝してきた東北が新たな優位性を持ちうる絶好の機会でもあります。これまでの東北は、日本全体が欧米へのキャッチアップを目標に突き進む中で、自らの個性を伸ばすというよりも、ひたすら中央をみることで発展を急ぐ軌跡をたどってきました。しかし、現在の日本は、急激な高度長の代償としてさまざまな弊害が生じています。21世紀は、大量生産・大量消費から、循環型社会、ゼロエミッションを求める時代へ、中央集権体制から地方、民主導の時代への変化に対応し、諸問題の解決に英知を結集しなければならないときです。これは同時に、これまでの工業化・都市化の20世紀文明の中で後塵を拝してきた東北が新たな優位性を持ちうる絶好の機会でもあります。
豊かな自然に恵まれた東北は、ゆとりある豊かなライフスタイルが実現できる地域であり、これからの環境共生社会のモデルに最もふさわしい地域です。また、情報通信や電気機械等の先端分野の産業集積もすすんでおり、東北七県の産学官が一体となり推進している東北インテリジェント・コスモス構想は、先駆的な試みとして国際的にも高い評価を受けています。さらに、今後グローバル化が進む中で、北米や北東アジアとの地理的な近接性を活かした交流の展開が期待できる地域でもあります。
中央依存、公共投資依存型の経済構造や、第一次産業の低迷という現実を抱え、さらに域内の高速交通体系や情報通信基盤、国際交流拠点の整備も不十分であり、世界の中での東北地域の存在感はまだまだ希薄と言わざるを得ません。一方、都市部では中心市街地の空洞化問題が、農山漁村では過疎化問題が深刻化しています。そして多くの自治体は、財政危機という問題を抱えています。こうした課題解決を進めるにあたって、従来の枠組みの中で個々に実施する施策だけでは限界があります。広域連携による政策の展開、総合力の発揮が求められています。